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卒業生

人と人が出会う書店をめざして

株式会社ブックハウスカフェ 取締役・文学部英文学科卒業今本義子さん

学園ニュース VOL.264

読書の秋ということで、神保町にある絵本屋さん「ブックハウスカフェ」を取材させていただきました。お話を伺ったのは、オーナーの今本義子さん。絵本の販売だけでなく、店内でカフェを営んだり、多様なイベントを行ったりと、今本さんのお店には楽しみがいっぱいです。絵本やぬいぐるみに囲まれ、また天井に描かれた微笑む月と太陽に優しく見守られながら、絵本やお店への思いを聴かせていただきました。

お店に込めた二つの思い

子どもと絵本が出会う場所として始めたショップですが、絵本に関するイベントだけでなく文化的なフォーラムや異業種交流などのイベントを手がけるうちに、人と人が出会う場所へと変化してきました。
これからも「絵本が好き」という人が集い、良い縁が広がっていくお店にしていきたいと思っています。また、生まれ育った神保町を元気にしたいという気持ちもあります。神保町という大人向けの古書店街に、子どもたちが気軽に立ち寄れて大人も楽しめる絵本屋さんがあってもいいのでは。そのような思いがあります。

  • 天井いっぱいに広がる絵は今本さんのお気に入り
    天井いっぱいに広がる絵は今本さんのお気に入り

赤ちゃんからお年寄りまで

休日に、お父さんやお母さんとお出かけをして、一緒に迷ったり悩んだりしながら本を選んで買ってもらった記憶はかけがえのないものです。今は何でもインターネットで手に入る時代です。でも、絵本くらいは子どもたちに直接手に取って選んでほしい。そのような専門店はこれからも必要とされていくと思います。ブックハウスカフェで手にした絵本がお客さまに喜ばれて、大切な思い出になれたら。そういう気持ちで経営しています。
開店して1年半が経ち、経営も軌道に乗ってきました。絵本を買わなくても、絵本に囲まれた空間を、カフェやイベントを通して楽しんでもらいたいです。今後ますます内容を充実させ、0歳から100歳までいろいろな年代、客層の方に足を運んでいただけたらと思っています。

  • 本を選びながらゆったりとくつろげる店内
    本を選びながらゆったりとくつろげる店内

一つひとつの経験が今に

大学卒業後は銀行勤めを経験し、その後コンサートやイベント企画の仕事をしていました。そのような経験が、現在に生きているのかなと感じています。大きな目標を立てていたわけではないけれど、今考えると自分がやってきた一つひとつがこの仕事につながってきていると思います。お店はたくさんのお客さまに応援していただいています。今後も出会いや縁を大切にしながらこのブックハウスカフェを経営していきたいと思っています。

絵本作家と読者を結びつけるギャラリー
絵本作家と読者を結びつけるギャラリー

プロフィール

今本 義子(いまもと よしこ)さん
附属豊明幼稚園から本学に学び、1987(昭和62)年3月文学部英文学科卒業。卒業後は銀行勤務を経て、神保町にある家業の洋書専門店、北沢書店の経営に携わる。2017年5月、北沢書店の1階をリニューアルして、カフェやギャラリーを併設した絵本の店「ブックハウスカフェ」をオープン。絵本のイベントのほか、文化フォーラムや異業種交流会なども企画、多彩な出会いの場を提供。
https://www.bookhousecafe.jp/

インタビューを終えて

インタビュー後に、好きな絵本の1冊『こんとあき』を久しぶりに読みました。絵本ならではの温かみを感じ、また子どもの頃の記憶がよみがえり、涙が出そうになりました。最近は、目の前のことにがむしゃらに取り組む毎日でした。でも、そのような時こそ、少し休むことも必要です。昔読んだ絵本を手に取り、ページをゆっくりめくりながら、自分の幼少期の思い出に浸る時間も増やしていきたいと思います。

●取材・文・学生記者 文学部史学科
4年 北村委香