人間社会研究科

人間社会研究科

社会に貢献する人材を生み出す

専攻一覧

人間社会研究科の特色

研究科委員長メッセージ

現代社会は、科学技術の急速な進展や、コミュニケーションのデジタル化、そして留まることのないグローバル化のなかで、大きな変貌を遂げています。そうした時代のなかで、文化や社会を分析し、現実の諸問題を解決するためには、既成の知の枠組みだけでは困難となっています。隣接領域との関連に目配りしながら問いを追究し、場合によっては、既存の方法自体を再検討し、新たに組み替えていく必要もあるかもしれません。
本研究科は、人文科学と社会科学とを架橋し、「人間と社会」とを総合的に捉える新たな横断的学問方法の樹立をめざし、「社会福祉学」「教育学」「現代社会論」「心理学」「相関文化論」の5専攻を擁しています。いずれの専攻においても、現代の諸問題に実践的に立ち向かうべく、閉塞した学問領域を超えて、諸分野間を有機的に連結させた複眼的で創造的な研究に取り組んでいます。
研究者志望の方はもちろんのこと、実社会に出る前にもう少し専門的な勉強を追究してみたい方や、社会人となった後、その経験を活かしてもう一度学び直したい方、人間社会研究科は、こうした方々を待っています。第一線で活躍中の熱意ある教員たちのもとで、充実した研究生活を味わってみませんか。

相関文化論専攻

中西 裕二 教授

人間社会研究科の3方針

人材養成・教育研究上の目的

人間社会研究科は、学際的教育研究を通じて、常に変貌しつつある人間社会に関する学問および実践的活動を探求し、研究者あるいは高度な専門的実践者として活躍し、よって人々の幸福と社会の発展に貢献できる人材を養成することを目的とします。

人間社会研究科をもっと知る

人間社会研究科は5専攻からなり学際的教育研究を通じて常に変貌しつつある人間社会に関する学問および実践的活動を探求し、研究者あるいは高度な専門的実践者として活躍し、もって人々の幸福と社会の発展に貢献できる人材を養成することを目的とします。本研究科の教育研究は「社会への貢献」を目的とします。その意味は二重です。一つは社会の時流に流されることのない、歴史的に大学の社会的存在意義とされてきた「真理」「学問」「科学」の探求であり、今一つは近年大学にとみに求められている実用的・実践的な力量の育成です。

人間社会研究科について

博士課程前期では、研究者と高度なレベルにおける「実践現場に働く人々」の双方の養成を目的とします。後者においてはいわゆる「高度専門職業人」が典型ですが、必ずしも「職業人」に限るものではなく、報酬のために働くのではない人々をも含みます。
博士課程後期では、前期課程における研究をより高度なレベルに導きます。ここでの研究には「実践現場で働く人々」としての経験の上にこそ成り立ちうる理論的・実践的研究も含まれます。

■研究誌・研究紀要等
本研究科あるいは本研究科の専攻関連で、次のような研究誌・研究紀要が発行されています。人間社会研究科紀要、社会福祉(社会福祉学)、人間研究(教育学)、心理相談室紀要(心理学)、文化学研究(相関文化論)。
また、上記および専攻の研究成果報告書等を通じて博士論文、修士論文の梗概を公開しています。

■他大学院との連携
本研究科あるいは本研究科の専攻と学生交流や研究交流を行っている主たる他大学院は次の通りです。お茶の水女子大学、学習院女子大学、白百合女子大学、立教大学、大学院委託聴講生(社会福祉学専攻)に関する協定加盟大学(12大学)、大学院社会学分野の単位互換制度に関する協定加盟大学(23大学)

■奨学金、研究支援金等
全学的な奨学金には日本学生支援機構奨学金の他、次のものがあります。成瀬仁蔵先生記念賞、日本女子大学学業成績優秀賞・研究奨励賞、森村豊明会奨励賞、日本女子大学特別活動給付奨学金。またこのほか、専攻単位の奨学費、研究支援金、院生支援制度等があります。

近年の博士論文例

<課程博士および論文博士>

【社会福祉学専攻】
●明治前期「浮浪・乞食」に対する公的介入
— 刑事政策と福祉政策の接点に注目して —
●障害のある乳幼児をもつ母親の変容プロセス
— 早期の段階における4つのストーリー —

【教育学専攻】
●奥野庄太郎の〈読むこと〉の教育
●J.A.コメニウスの世界観と言語観に関する教育思想史研究
— 17世紀における事物・言葉・書物 —

【現代社会論専攻】
●闘病記の社会学的研究
— がん闘病記を中心に —
●「日系ペルー人」強制収容経験の社会学的研究
— ペルー会に集う人びとのライフストーリーを中心に —

【心理学専攻】
(2022年度)
●トレーニーの主体性に沿ったアサーティブネストレーニングに関する研究
●現実世界における視覚探索のメカニズム-路線図、運転場面、仮想現実空間における検討-
(2021年度)
●離婚後の面会交流と親子関係—面会交流を経験した子どもの視点から—
(2020年度)
●極低出生体重児における乳幼児期の発達特徴—Babyley乳幼児発達検査による検討—

【相関文化論専攻】
●「この島でいかに生きるか」に着目した離島観光に関する民族誌的研究—愛知県知多郡南知多町日間賀島を事例として—
●九鬼周造の哲学における情緒論 -その存在論的分析と形而上的意義について-