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学生生活

わたしの学びの集大成~卒業論文を完成させるまで

文学部史学科4年(2020年3月卒業予定)K.M.さん

<はじめに>
本学の学びの特色である少人数教育。学生は教員や学友たちと向き合い、議論や考察を重ねながら自分の研究テーマを見つけます。そしてゼミの授業を通して調査や文献探索の精度を高め、さらには表現の手法を磨き、論文やレポートをまとめることを4年間繰り返します。
4年生全員に必修となる卒業論文・卒業実験・卒業制作は、自身が取り組んできた学びの集大成です。

では具体的に「卒業論文を書く」とはどのようなことでしょうか。大学1年次ではまだまだ遠い未来のこと、そして途方もなく大きな挑戦に思え不安を感じる学生もいるかもしれません。
ここでは、卒業論文を提出した4年生の体験を一つご紹介します。
少人数教育
卒業論文

卒業論文 テーマを決める、ゼミ・研究室を決める

卒業論文は美術史をテーマとし、パリのアール・ヌーヴォー作品であるメトロデザインについて研究しました。このテーマを選んだ理由は、以前からベル・エポックと呼ばれる19世紀末~20世紀初頭のパリの文化に興味を持っていたことと、2年次に参加した大学主催のフランス研修において、地下鉄の出入口が芸術作品として成り立っていることを発見し大きな魅力を感じたからです。論文においてアール・ヌーヴォー様式が発展した時代背景や、建築家エクトール・ギマールのメトロ作品の特徴や評価の変遷、人々に与えた影響、彼の建築観について考察しました。また、4年間のフランス語学習の成果を活かしたい思いがあり、フランス語文献が使用できるテーマを選びました。
ゼミ決めは、3年次の1月に行いました。各々が自分の書きたいテーマに沿って、専門分野の近い先生のゼミを選びました。2月には4年生の卒論発表会を見学し、自分の1年後を想像できる良い機会となりました。

  • メトロのデザインは複数存在します。パリを散策する中でおしゃれなメトロ看板を見つけることも楽しみの1つでした。

提出までの長い道のり

4年次の4月からゼミが始まり、前期はテーマに関連する本を読み、興味を持ったことについて授業内で発表することが主な内容でした。先生やゼミの仲間が発表内容について質問やアドバイスをくださることで自分の理解も深まり、卒論の方向性が明確になったと感じます。しかし、前期は就職活動が中心だったため、移動中や空き時間に本を読みながら卒論の大まかな目次・構成を考えました。夏休みも引き続き本を読み、参考文献を増やしました。要点をノートに書き留めながら読むと見返した時に分かりやすく、執筆する際もスムーズでした。
9月に行われたゼミ合宿では、観光や美術館見学を行い親睦を深めるとともに、これまでの進捗や今後の課題・目標を報告し合い、良い刺激を受けました。
後期からは、夏休みまでに集めた情報をもとに、どんどん書き始めました。書いていくうちに注の付け方や引用の仕方が分かってくるため、「まず書いてみること」「こまめに先生に添削していただくこと」が大切だと感じました。そして、12月上旬に卒論を提出しました。

困った!こんなことあんなこと

苦労したことは、卒論執筆とフランス語文献の訳を並行して進めることです。使用したい文献を見つけたのが10月と遅かったため、あまり時間がありませんでした。難しい訳は1人で考え込まずに、ランゲージ・ラウンジのフランス語の先生と一緒に考えることで解決しました。
また、モチベーションを維持することにも気を遣いました。後期からは本格的に論文作成を進めるため自分1人での作業が多く、不安になることもありました。そのため、友人とこまめに経過を見せ合い、鼓舞しました。困った時は先生やゼミの仲間にすぐに相談できる環境であったため、不安を解消することができました。

卒論を書き上げて今思うこと

テーマに対する理解が深まったことに加えて、表現力・構想力・計画性を卒論執筆を通して伸ばすことができました。本をたくさん読む所から始まり、卒論の構成を考えていく過程は試行錯誤の連続でしたが、先の見通しを立てながら物事を進めていく力が身についたと思います。また、大学時代に興味を持つテーマに出会い、約1年間かけて研究し「やりきった!」と思える経験は大きな自信になりました。地道な努力を続けることは、今後の社会人生活にも応用できると感じています。