物質・生物機能科学専攻

物質・生物機能科学専攻

物質と生物の機能を探求することを通して、高度な学識と研究能力を養う

本専攻では、物質とその存在形態の一つである生物の多様な機能について、分子、分子複合体、細胞、生物個体などの各階層を縦断的に対象として研究と教育をおこないます。そのために、各階層に立脚した、専門性を異にする化学分野と生物分野の研究室を配置するとともに、それら相互の有機的協力が可能となるように配慮しています。本専攻は、次の三部門からなり、各部門はそれぞれの特徴を生かしつつ、相互の有機的協力の下に研究教育を行っています。

物質機能部門:本部門では、物質を構成する基本的な要素に基づいて、物質の機能性発現の機構を微視的な観点から総合的に研究教育します。教員の主なテーマは、有機・無機分子の反応動力学、レーザー分光法による光化学過程、X線を用いた分光法の開発、環境調和性の高い触媒的分子変換反応、生物活性天然有機化合物の合成法の開発と機能性分子の創製、バイオ分析、固液界面反応の解明と環境科学への応用などです。

細胞分子機能部門:本部門では、生命体の基本をなす細胞を対象として、その多彩な構造と機能およびその分化と発現機構を、有機化学的、物理化学的、細胞生物学的手法を用いて研究教育します。教員の主な研究テーマは、生体分子のNMRによる解析、細胞の超微構造と機能発現、DNA複製の制御機構、脊椎動物の脳細胞と行動、高等動物の遺伝子操作などです。

生理分子機能部門:本部門では、生命体の基本である遺伝物質が生理活性物質によって如何に制御されて増殖、成長、分化、行動等の生体反応を引き起こすかを個体、細胞および分子レベルから探求します。教員の主な研究テーマは、植物の生殖生理学、微生物が作るタンパク質の構造と機能の解析、森林生態系の物質循環、動物の行動と発生の分子機構などです。

人材養成・教育研究上の目的

本専攻は、物質科学および生物科学が対象とする広範な教育研究分野の中で、機能という共通の断面で物質科学・生物科学をとらえ、無機物質、有機物質、細胞、個体などの機能を広範囲にわたり探求していくことのできる人材を養成することを目的とします。

カリキュラム構成

授業科目は、「物質機能」、「細胞分子機能」、「生理分子機能」の各系列に加えて、特別講義、演習、特別研究からなり、学生は各分野の高度な専門知識と研究方法を学ぶとともに、教員の個別指導により独自の研究を実施します。また、学外から招いた講師による演習、特別講義、特別実習などの授業により、より幅広い分野の最先端の研究について学ぶことができます。さらに、お茶の水女子大学、学習院大学をはじめとする他大学の研究科と の単位互換により、本研究科では充当できない分野の授業も履修可能です。

修了後の主な就職先

花王、キャタラー、協和キリン、日本食品分析センター、テルモ など

履修モデル

物質・生物機能科学専攻
 
【注】
履修モデルは、あくまでも一例です。
PDF中の「推奨授業科目」(緑文字)は、履修モデルの表中の単位数に含みません。

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